助産師の無題ブログ

助産師の独り言と疑問 適度に嘘を混ぜています

10年くらい前のわたしに伝えたいはなし

10年前のわたしへ



高校生のあなたは、民放のテレビ番組で、ピンクのエプロンをした助産院の助産師が、家庭的な環境で、家族に囲まれながらお産をして、赤ちゃんが泣いた瞬間に家族が笑顔になるような、





そんなお産を提供できる助産師に憧れて、助産師を志しましたね。




助産師学校では実習に苦しみ、



就職してからは無意味なレポートと研修と自宅でのペーパーワークに追われ



お産に立ち会えるかというと、そんなことはなく、



実際は毎日毎日何人もの胸を揉み、


切迫早産で苦しむ妊婦さんの喋り相手となり、


わがままな産褥期のお母さんの、お母さん役になってあげ、



10年前の憧れと現実はどこでどう交差してしまったのでしょう。




お産とは必ずしもえがおあふれるものではなく、



現実にはおっぱいトラブル、先天性疾患、いろいろある。




経済的理由という建前の人工妊娠中絶だってしょっちゅうある。



障害のある子供なんて要らないんだってさ。



そんなお手伝いもする。




殺人の共犯をしているようで、心が痛む。